アコギな奴

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ギターを鳴らせ…3

「アコギ」という言葉を初めて聞いたのは3、4年くらい前だったでしょうか
それが「アコースティック・ギター」の略だと知って
とっても不快になったのを覚えています

「なんて下品な言い方なんだ」

日本人って言葉を省略して短くするのが得意ですよね
でも、なんかあれって下品で厭なんですよ。軽薄に見えてしまう
ゴルフをやる人なんか、コンペだハンデだベスグロだと安っぽい省略語を連発して
とても紳士のスポーツとは思えません
「ベストグロス」を「ベスグロ」と縮めたからって
どれだけ時間を有効に使えるというのでしょうか

まだ「パソコン」という言葉も実物も一般的ではなかった頃
パーソナルコンピュータを指して「これからはパーコンの時代です」
と言っていた税理士さんがいたけど
その人の頭の中の方がよっぽどパーだと思ったものでした

アコースティック・ギターをアコギと称するのは
「阿漕」という言葉のニュアンスも言外に匂わせていて
ちょっとばかし洒落っ気もあって使っているのでしょうが
「阿漕な奴」というのは悪いイメージですので、洒落にはならないと思うんですよね

  とまぁ偉そうに言っておりますが
  実際、パソコンのように一般化した省略語は自分でも使っています
  そのほうが相手に通じるし無難だし...
  でも、内心では忸怩たるものがあるんですよ


閑話休題

アコースティック・ギターというのはエレクトリック・ギターに対して
「生音」のということを言っているのでしょうね
言い換えれば、わざわざ言わなければならないほど
エレクトリック・ギターも一般的になっているということですね

そして、そのアコースティック・ギターもスチールギターを指している...
というのに少々違和感を感じているのです
ワタクシの感覚では、ギターと言えばガットギター、クラシックギターが標準で
スチールギター、フォークギターが特別のギターという感じがあるのですね
そして、最近はフォークソングという呼び方があまりされなくなってきたので
それに伴ってフォークギターという呼び方もしなくなり
アコースティック・ギターと呼ぶようになったのだ

…というようなことを書いた文章を見て、フォーク好きのワタクシとしては
少し淋しい思いをしたのでありました

「アコースティック」という言葉には澄んだイメージがあって好きなんだけどなぁ