遠距離逓減制

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表題の言葉は、JRの運賃は「距離が長いほど割安」となっているということで
鉄道マニア、特に「乗りつぶし派」にはお馴染みの言葉ですね
どうして急にこんなことを書き始めたのかといいますと
しばらく前にワタクシが書いた『ETCカードは2枚持て』という記事を
「ETC カードを何枚も」というキーワードで検索した人がいるようなんですよ

  先日来、個別記事のページの下のほうに
  というアイコンとキーワードが表示されていますが
  これは「タグ」ではなく、その記事を誰かが検索したキーワードなのです

実は高速道路の料金にも遠距離逓減制が導入されていて
いくら半額だからといっても、むやみに枚数を使うと
それほど恩恵を受けられないので要注意です


高速道路の通行料は、普通車の場合、24.60円(/km)という距離単価になっています
大都市近郊や恵那山トンネル、関越トンネルなどの割り増し区間や
地方の特別割引区間、均一料金区間もあったりしますが
基本的には、この単価に距離数を掛けて計算します
で、ここに遠距離逓減制が導入されるのです
100kmを越える区間は25%、200kmを越える区間は30%引きになります
さらに「ターミナルチャージ」というものが加算されます
…解りやすくいえば「基本料金」ですね。これが150円です
これらの合計に消費税を加えたものを24捨25入、74捨75入で50円単位に丸めています
というのが高速料金の決め方です

さて、ETCカードを何枚も使って通勤割引を最大限利用すると…4枚・400kmかな
夜中に出発して6時を回ったところでICを出ます
6時から9時までの割引時間中に200km(300kmは非現実的でしょう)
9時前に乗ってしまえばもう100kmは割引が適用されます

という乗り方を…実際にはきちんと100kmごとにICがあるわけがないのですが
計算や比較を単純化するためにやってみますと
1回ごとの高速料金が2,750円になり、割引後が1,400円。4回で5,600円です

では、割引も何も関係なく400kmを通しで乗ると...8,300円。合ってるよね (^^ゝ

まぁ、それでも2,700円安くなるのですから大きいといえば大きいのですが
半額ではなく32.5%しか割引になっていませんね
しかも、このワザは全区間を割引でカバーできることが重要です
時間切れやカードの枚数が足りずに割引なしで走る区間があると
トータルの差が大きく縮まり、節約効果が薄れてしまいます
それだけ遠距離逓減制やターミナルチャージの累積が効いてくるのです

  例えば、さらに100kmをどちらも割引なしで走ったら
  カード5枚は8,350円、1枚は10,100円と
  その差が1,750円に縮まってしまいます(割引は17.3%)

ところで、6時に最初の100kmを走り終えるためには
5時には高速に乗っているわけですよね
そこをもう1時間早起きをして4時までに乗ってしまえば...
深夜割引(0時-4時:30%割引、距離制限なし)が使えて5,850円
250円の差ですが、ETCカード1枚でのんびり走れるから
こっちがいいと思う人がいるかもしれません

  ちなみに500kmだと7,050円で走れます。これが一番安い!

しかも、ですよ…深夜割引は適用時間帯を跨いでもOKなのです
通勤割引は入口か出口のどちらか、あるいは両方が時間内でなければならないのにね
つまり夕方から高速に乗ってPAやSAで車中泊をして
翌朝、日が昇った頃にドライブを再開しても大丈夫らしいんですよ

  上信越道の小布施PAや新井PAはハイウェーオアシスになっているから
  クルマを置いて人だけ外に出ることができます
  新井PAに隣接する『道の駅あらい』にはホテルがあるんですね


とまぁ、こういうのは机上のお遊びに留めておくのが無難ですね
実際の走行にあたっては、くれぐれも安全運転でマメに休憩をとりましょう