鍛冶屋の教え

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こないだ「靖国刀は鋳造か鍛造か?」という話を書いたとき
無性に読み返したくなった本があります

かつて野鍛冶と呼ばれる人はごく普通の存在で
近隣の住民が使う農具を作り、修繕するという生業(なりわい)でした
つまり「村のかじ屋」です

刀鍛冶から見ると格下なのかもしれませんが
仕事にかける思いは同じでしょうし
彼らの作る道具を必要とする人の多さから見ると
暮らしに必要な職人なのです

『鍛冶屋の教え―横山祐弘職人ばなし』という本は
そんな職人、野鍛冶の一人の話を聞き取った
一昔前の『メタルカラーの時代』とも言える本です
彼が経験によって培い、身につけた技や加減というものは
単なる勘ではなく、現代の化学や工学によって実証されるべきもので
つまりは、古くから手仕事でやってきたことは
工業的にみても理にかなっていたわけですが
そういうことがひとつの山村といった範囲で成立していたというのが
むしろ現代よりも豊かな時代なのではなかったか
ふとそんなことを考えてしまいます


なぁんて書いてきましたが
実はこの本、まだ読み返せてはいないんですよ
ずっと前に読んだのを思い出したまではいいのですが
その後家の中で見たことがないんです
...処分しちゃったのかなぁ?

小学館文庫だったはずだという頼りない記憶を元に検索したら
ここに紹介した本がヒットして、著者も間違いないし
たしかにこういう内容だったから、この本だったと思うのですが
ひとつ気になるのが「文庫書き下ろし聞き書き集」という説明文です
雑誌『BE-PAL』で連載されたのが文庫化されたと思ったんだけどなぁ

ま、それはどちらでもいいのですが
もういちど家の中を良く探してみて、それでも見つからなかったら...
買っちゃおうかなぁ

『鍛冶屋の教え―横山祐弘職人ばなし』
かくまつとむ・著/小学館・刊