時は流れて
ワタクシのクルマには8連奏のCDプレーヤーが付いています
ダッシュボードには標準でカーナビが付いていたため
助手席下にこれを取り付けるしかなかったのですが
普通のCDプレーヤーならその都度聴きたいCDを
それこそ運転中信号待ちのときにセットできるのですが
これは専用カートリッジに移し変えたりする手間もあって面倒です
ですから、つい同じ8枚を2ヶ月くらい繰り返し聴いてしまいます
というわけで一週間に一回くらい順番が巡ってきて
「時は流れて」という歌を聴いているのですが
いい歌だなぁと思いますね
今はもう私は 年をとって
今はもう私に 出来ることは少ない
山や空や海や 広がる草原を
遠くから遠くから 離れて
ずっと遠くから たたずんで見ている
目を開くより つぶっていた方が
よく見えるような そんな気がして
遠くから見ている 私の晩年
時は流れていった
この2番の歌詞にはじぃ~んときます
目を閉じている方がよく見えるなんて
なるほどなぁと感心するのであります
歌っているのは御年67歳(録音時)の笠木透さん
...おっと、待った
笠木さんがこの歌を作ったのは1974年、37歳のときですよ
翌年発売された、例の『フィールド・フォーク・フロム・中津川 VOL.2』では
作曲者の田口正和さんが、これまた若々しい声で歌っています
もちろん当時でもいい歌だったはずですが
そしてワタクシも20代の頃にこの歌を聴いて素敵だと思ったのですが
それはどこか「聞いた話」「想像した話」として感心していたのだと思うのですね
歌う方も聴く方も
この『わが大地のうた』というアルバムになってようやく
笠木さんが「我がこと」として実感を伴いながら歌えるようになってきたのではないか
勝手読みながら、そんなことを考えてしまいます
そして、そのうち、きっとそう遠くもない先に
ワタクシも心から同感を覚えるようになるんだろうなぁ
コメント
エンドウマメ
この歌は・・あまり唄われていませんよね。 とっても好きな歌で
聞くと涙が出そうになります。 先日、松崎くんがこの歌を披露して
松崎くんが・・こんな時代に唄うからこそ、意味があるんだなぁと
感激しました。 田口さんのボーカルも、説得力がありますよね。
まつお
▽エンドウマメさん
自分が今の歳になってみて
若い頃想像していたものとは
心のあり方が全然違うことに気づきます
つまり、自分はあくまでも主観の生き物ですから
いつまでも少年や青年の気分がそのまま残っている
そして、いちおう歳相応の分別や懐古というものもあって
そういうものが渾然一体になっているんですね
ちょっと不思議な感覚です
...でも、若い人からは「このオッサンが」と思われてるんだろうね