いのちかえす日

 


今日は父の四十九日法要でした
もうそんなに経っちゃったのか...と言いたいところですが
病院からの電話で呼ばれた晩が、ずいぶん遠い日のように思えます
葬儀やその後の後始末、もちろん仕事や家庭の用事も平常どおりでやってきて
まぁなんだかんだと、いろいろやるべきことがありましたからね

母や妹と相談したり、仏壇を選びに行ったり
お寺に戒名や法事の打ち合わせに出かけたり...
忙しかったり、話が進まずにもどかしい思いがあったり
もちろん、時には意見が合わずにイライラする事もあったのですが
それでもどこか「楽しい」という感覚がありました
今はそれぞれ別の家庭を営んでいる家族が集まって
久しぶりにひとつの目的に向かっているということが
そんな感覚をもたらしたのかもしれません

まぁ、とりあえずひと段落着きました
このあとは第2ラウンド、亡父の準確定申告やらモロモロの名義変更や解約など
面倒くさい手続き書類との格闘が待っています
来月の夏休みまでにある程度準備しておいて
平日の休みを利用して役所などを回ろうかと思っています


この記事の題名は
「まる六」改め「六文銭'09」のアルバム『おとのば』収録の曲名を拝借しました
昨年、カタログハウスでのライブで聴いたときはオリジナルの新曲だと思ったのですが
及川恒平さんのソロアルバム『しずかなまつり』(2002)に収録されていたということに
帰宅してから気がつきました

恒平さんのソロバージョン、というかこのアルバム全体が
彼のボーカルと黄永燦さんのピアノで構成されていて
その澄んだ音の響きが妙に観念的・精神的に感じられ
ワタクシの趣味としてはちょっと馴染めない印象だったのですが
こちらの六文銭バージョンは爽やかなフォークソングに仕上がっています

  “いのちかえす”はひらがな。
  命。返す、帰す、反す、還す、孵す。
  どの漢字もそのひとつでは、
  及川が思う“いのち”も“かえす”も賄えない。

『おとのば』のライナーノートに書かれた小室さんの言葉です

その小室さんは、ライブで
「『千の...』もいい歌だけど、俺はこっちが好きだな」とか
「俺の葬式ではこの歌を流してもらいたい」などと言っていますね

先日、トチロウさんからいただいたコメントに
「...ただ、父自身はどんな気持ちで家族やこの世に別れを告げたのか
 このあいだからそれが気になっているんです」
と答えたことがありましたが
この歌のような気持ちで逝ってくれたことを願っています

そういえば、「千の風となって」という歌は
新垣勉さんが歌ったバージョンしか聴いたことがなかったのですが
最近になって南修治さんが『生きるために2009』というアルバムに
「A THOUSAND WINDS」という題名で収録したバージョンを聴きました
こちらは以前からご自分で訳して歌っていたものだそうで
原詩に忠実に訳してあり、新井満さんの訳詞とはちょっと解釈が違う点もありますが
なによりも...メロディが、いかにも南さんだなぁと思います