予防注射

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毎年この時季になると思い出す情景で
だからインフルエンザだったのだろうと思うのですが
あるいは記憶を混同していて、別の時季の、別の注射だったかもしれません

小学生の頃、学校で予防接種を受けたのですよ
いや、あの頃は予防接種なんて言葉ではなく「予防注射」と呼んでましたが
クラス全員で保健室に行って並んで順番を待つ列の先頭には
校医の先生がいて、まるで流れ作業のように注射してるんです

先生の傍らにある小机には何本か注射器が並べられていて
それぞれ4目盛り分の薬液が入っているわけですね
慣れた手つきで生徒の肩に針を刺し
1目盛り分だけピストンを押して薬液を注入し
「はい、次」
注射を終えた生徒は先生の前を離れ、次の生徒が代わって立ちます
また1目盛り

そうやって4人に続けて注射をすると
先生は新しい注射器を手にとって、また次の4人

使い終わった注射器は、保健室の片隅にある煮沸消毒器で
ぐつぐつ煮立てられて消毒されるのですが
これは保健の先生の仕事だったのかな?
でも、そのあとまた新しい薬液を詰める作業がありますから
看護婦さんの役目だったのかもしれませんし
手分けしてやっていたのかもしれません
なんせ田舎の学校と言っても、6学年もあればそれなりの人数ですしね

今は注射器も針も一人にひとつ、使い捨てでしょうから
こんな光景はもうありえないでしょうね(笑)

さすがに先生は慣れたもので
うっかり力を入れすぎて、ヨシタカちゃんには多く注射しちゃった
なんてことはありません。みんなキッチリ1目盛りずつです

……

ピストンの青いガラスが強く印象に残っています
薬瓶や切子ガラスでも同じような印象を受けますが
コバルトブルーのガラスって綺麗ですね
凛とした美しさを感じます


今日、このブログ
あの青いピストンの注射器を「ブルーシリンジ」と呼ぶことを知りました