本日は晴天なれ!

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2007年のコンサートがあった日に撮影

この前の前の『欠席届』という記事の中で
「雨は主に荒野に降らせて、野反湖には降らせないでおくれ」と書きましたが
あれを読んでニヤリとした人は、年配の方かミュージカルファンの方でしょうね
というのも、これは映画『マイ・フェア・レディ』で
主人公の発音を矯正するための教材として使われた言葉
「スペインの雨は主に荒野(広野)に降る」を拝借したのです

ロンドンの下町訛りは二重母音の「ei」を「ai」と発音してしまうそうで
たとえば「雨(rain)」は「レイン」ではなく「ライン」と言ってしまうとか
で、「The rain in Spain stays mainly in the plain」
という韻を踏んだフレーズを早口で正しく言えるように特訓するという
物語の中でも重要なエピソードなのですね

オードリー・ヘップバーンが主演したこの映画は1964年の作品だそうで
ワタクシも劇場では見ていないのですが
それでもテレビの名画劇場で一度見たような...やっぱり見てないかな?

ま、いずれにしても日本語では本来の目的が果たせない言葉なのですが
逆に、妙に不思議なイメージを伴って記憶に残る言葉です

参考:「雨は主に広野に降る」について

これでふと連想したのが「本日は晴天なり」という
大抵このあと「ただいまマイクのテスト中」と続くあの言葉です

これも実は英語で「It's fine today」と言わなくっちゃ意味がない
短いフレーズですが母音や子音など発声上のいろんな要素が含まれていて
音が割れたり飛んだりしないか、声が明瞭に伝わるかという試験に向いていたのですね

最近は「テスト、テスト、テスト」と言うことが多く
この、ちょっと威張ったような文語体を聞くことがなくなりましたね
若い人だと知らないかもしれません


さて、本日は『野反湖フィールドフォークコンサート』

関東の雨は主に平野に降って
山の上は雲の上、本日は晴天なり!

そうあることを願っています