12月10日は『三億円事件の日』
…なのでした
ワタクシははっきり覚えているのですけど
今はもう知らない人だって多いでしょうね
詳しくはこちらを見ていただくとして
かいつまんでいえば
1968年(昭和43年)12月10日東芝府中工場の従業員のボーナス約3億円の現金をのせた銀行の車(セドリック)が白バイの警官に停止を命じられました。警官は「現金輸送車に爆弾が仕掛けられたという電話があったので調べます」と言い、銀行員4人を降ろし、車の下に潜り込みます。しばらくのち警官は慌てて出てきて「爆発する。危険だから下がって」と叫びます。車の前の方から赤い炎が吹き出すのが見えたので4人が車から降りて離れると、警官は運転席に乗り込み、車を走らせました。てっきり安全な所へ移動させるのか、勇敢な警官だと思って見守っていましたが、そのまま走り去ってしまいました。もちろん警官や白バイは偽モノ、爆弾と思わせたのは発煙筒だったのです。
偽装白バイや発炎筒など、遺留品の多さから「簡単に年内解決」と思われたのですが
結局この事件は7年の時効が成立し、今もって真相は謎のままです
遺留品の多さもさることながら
この事件に関しては一般からの情報提供の多さも相当だったと言われています
「サンオクエン」という語呂の良さや「ドラマみたいな事件」で話題になり
「事実は小説よりも奇なり」といいますが
こんな荒唐無稽な話を書いたらボツにされる
それとなにより「怪我人が出ていない」というのが重要なのだそうです
これが殺人事件や傷害事件だと
無意識のうちに「血なまぐさいことには関わりたくない」という心理が働き
わざわざ情報提供しようという気持ちが薄れるものらしいのです
逆に言えば、この事件では野次馬心理が増幅して
必要以上の情報提供が却って捜査を混乱させ、長引かせてしまったのかもしれません
そういえば、何か事件があると決まって
「数日前から現場付近に不審な車が停まっていた」って話が出ますねぇ
あれ、何をもって「不審な車」って定義するのでしょうね
たまたまそこを通り過ぎようとしていた車の運転手の携帯電話が鳴り
走行中の通話はご法度だからと停車していたのかもしれない
「朝、新聞を取ろうと外に出たら、あそこの角に白い車が停まっていて
中で運転手が電話していました。メガネをかけた人でした」
ところが、調べてみると朝の時間帯に車を停めると朝日が反射して
目撃者の家の玄関からは車の中が見えないことが判明したりするんですね
本当は昼間郵便を取りに行ったときなのに
事件が朝起きたため記憶が混同して固定したのかもしれないのです
ワタクシも前にジョン・レノンのことで似たような記憶違いのことを書きましたが
こういうのってかなり多いんじゃないかと思うんです
…とまぁ、最初はこんなことだけを書くつもりだったのですが
実は、昨日の夕方のことです
イヌの散歩で近所を歩いていて、中学校の裏手の畑の脇に差し掛かったとき
一台の軽自動車が停まっているのに気づきました
ここは一般の通り抜けのクルマが通る道ではありません
近所の住民だけが使う道で、一日の通行量も知れたものです
それでも時々路上駐車のクルマがあって
逆に言えば滅多にクルマが通らないので邪魔にならないから
ワタクシも来客のために自宅の駐車場を空けたいときには
自分のクルマをここに置いたりするので
そんなクルマの一台かなと思ったのです
…中に人がいる!
ライトも点いていないし、エンジンも停まっているので
てっきり無人だと思ったのですが
通り過ぎるときに中をチラッと見たら
オーディオの操作パネルが光っており、運転席に男性らしい人が座っていました
カップルというのはわりとあるんですけどね
チラッと見た限りでは一人っきりのようでした
事情が判ればどうってことのない、当たり前のことなのでしょうが
もし数日以内に事件があれば
「不審な車」にされてしまうのでしょうね
コメント
エンドウマメ
三億円事件と云えば、高田渡さんの「大・ダイジェスト版 三億円
強奪事件の唄」を思い出しますね。 と云っても、ナマでこの唄を
聞いた事が無くて・・・URCのレコードを中古ショップで購入したのを
聞いています。 このレコードは会員だけの配布分で、「六文銭 /
中川五郎」のLPと岡林さんの「くそくらえ節」の3枚セットだったそうです。
三億円事件・・37年前、まだ4歳だから覚えていないなぁ。
TodomatsuHouse
渡さんの唄、ウチにもCDであるので今聴きました(^^)
ワタクシも九州に住んでいた子供で、当時は遠い出来事だったのですが
時効が騒がれる頃には物事の理解力もあり
三好徹さんの『三億円事件の謎(文春文庫)』で
改めて事件のことを深く知ったようなものですね
でも、10数年前に偶然現場の脇を通ったときは
すぐには事件のことを思い出せませんでした