東京電力柏崎刈羽原子力発電所(3)

 



いちおう我々は「それなりの団体」と思われたのか
案内役には若いお姉さんではなく年配の男性が就いてくれ
いろいろと詳しく説明し、質問にも的確に答えてくれました
いやぁ、数字がポンポン出てくる人でしたよ

それによりますと、今あちこちでやってる工事も含めてでしょうが
1万人近くの作業員が構内に入り、その大半が新潟県内から来ているとか
  だめだ、数字が頭に入っていない (^^ゞ
朝の入構時にはクルマが混み合って大変なんだそうです

ああそうか、原発って、存在そのものが「産業」なんですね
雇用を創出するし、見学客を呼び込んでくれる
それに、原発自体が固定資産税と事業税を納めてくれるんですから
「本当に原発が安全だったら東京に作ってみろ」という人もいますが
そういった問題とは別の次元で「地方で必要」なんだなぁと思ったのですね

原発の安全性というと、つい「放射能漏れ」が頭に浮かびますが
ワタクシの考えでは通常に運用されている限りは安全だと信じています
徹底したフェイルセーフの考え方は、それこそこの見学研修で深く学ぶべき点です
ただ、それはあくまで設計図どおりに施工され
人為的ミスも想定内に収まっていればこその話です
建設や運用には多くの人が関わっています
すべての作業者が熟練工だったり、マニュアルを熟知しているとは限りません
それに、素人は専門家の想像が及ばないポカをやるものです
ソコノアタリガ チョット コワイ

それと、施設そのものの故障や事故というだけではなく
テロの標的になるというのも安全対策として考えなくっちゃですね
発電所は民間企業の敷地内ですから東京電力の責任ですが
その周囲は新潟県警と海上保安庁が24時間体制で監視しているそうです

  余談ですが、某国のミサイルが命中しても
  建屋の一番外側のコンクリートが30cmほど削れるだけだろうということです
  それ以前の問題として、某国にピンポイントで狙える技術があるかどうか
  ...原発から逸れて柏崎市内に落ちる方がよっぽど被害が大きくなりそうです

  ちなみに、某国は標的の重要度としてこの原発を
  「東京よりは下だが大阪よりは上」と見ているとか...って、無責任な噂ですけど

しかし、そうやって大勢で監視したり、何100kmも鉄塔を建てて送電線を引いたり
そして使用済み核燃料の処理のことまで考えると
コスト的にどれほどのメリットがあるのかなぁと考えてしまいます


もちろん、原子力開発や機械・土木・建築の技術は賞賛すべきだと思いますが
その技術をもって、さらに高効率・低コストのエネルギー開発や利用方法を
実用化できないものかと考えてもしまうのです


ところで、見学してみて、やはり大半が「原子炉」の話で
「発電」の話というのはオマケ程度なんですね
案内役の人も言いました...「あとは火力発電と同じですから」

だから前から言ってるでしょ
「水力・火力・原子力という分け方はおかしい」って