ひげ禁止令
群馬・伊勢崎市:職員のひげ禁止 「不快に思う市民もいる」 群馬県伊勢崎市は19日から実施したクールビズの通達の中で、男性職員のひげを禁止することを明記した。同市職員課は「市民に不快感を与えないよう、一律に禁止する」と説明。総務省は自治体によるひげ禁止について「(内規などの)調査をしたことはないが、聞いたこともない」としている。
同市は18日、職員向けの通達で「ひげ(ひげ)についても不快に思う市民もいるため禁止します」と記載。同市役所は以前からひげ禁止は暗黙の了解といい、これまでもひげをたくわえた職員には個別指導している。約1500人の市職員の中で、現在ひげを生やしている職員は「把握している中では一人もいない」という。
明文化のきっかけは今月上旬、市内の男性からの「ひげを生やした職員がいる」という苦情。実際は男性職員のもみあげだった。毎日新聞 2010年5月20日
正直言ってこのニュースには少々あきれました
というよりも、いくぶん憤っておるのであります
そりゃまぁ「不快に思う」ようなひげを生やした人もいますよ
たとえばイチロー...と言うとファンは怒るかもしれないけど
彼のような職業だから許容されているのであって
一般企業の、顧客と対面するような職場ではご法度だと思いますよ
でも、ちゃんと整えている人だっているわけですから
十把ひとからげに「一律に禁止する」と明文化するのはどうかと思うのですね
この件について
無精ひげはともかく、きちんと整えている人まで禁止するというのは
人格権の侵害にあたるんじゃないかなぁ
と言っている人もいるけど、同感です
実はワタクシもかれこれ10数年ばかりひげを生やしているのだけれど
これってけっこう維持するのが大変なんですよ
まだ自分がひげを生やすずっと前、何かの本で作曲家の神津善行さんが
「ひげの手入れに毎日30分かけている」という話を読んでビックリしたことがあります
で、自分で生やしてみると、さすがに朝の忙しい時間帯にそんな時間はかけられないけど
洗面所で過ごす時間の中で、歯磨きや整髪よりも時間をかけているのは確かです
ワタクシの場合、鼻の下と顎だけ伸ばしているので、頬は毎日剃っています
ひげを伸ばしていない人だとドコモカシコモ剃ってしまえばいいのだけど
こちらはそうも行きません。剃るところと残すところを区分けする必要がありますから
その境界線は慎重にならざるを得ません。ピシッとね
マイカー通勤ですと、運転中に電気シェーバーを使っている人を見かけますが
そんな横着は許されません
もともと、ひげ剃りは「朝の儀式」としてキチンとやりたい主義なので
ひげを伸ばす前から鏡に向かってウェットシェービングしてました
本当は西洋剃刀を革帯でタッチアップして使いたいのですが
今は床屋さんでもそんなことをする人はいません
残すべき部分を残して剃ってしまえばそれで終わり、とはゆきません
伸ばしている部分だって伸び方に差が出て凸凹になったりしますから
小さなハサミで切り揃えてやったりします
以前、小室等さんの楽屋を訪ねたことがあります
その日の会場は座席数808席の大ホール、最前列からでも小室さんまでは距離があります
そんな会場での本番直前になって、小室さんはひげの手入れを始めたのであります
楽屋の鏡に向かって、ハサミではみ出したひげを一本、また一本とカットしているのです
そんなことしてもしなくても誰も判らないよ...でもやるのです。それが身だしなみです
というような努力をしている人がいるというのに
クルマのハンドル片手にジョリジョリ剃っている人に合わせろというのに
なんとも憤りを感じてしまうのですよ
コメント
kume
今のお上のやり方は
全てマニュアルを作ってマニュアルのままに
個人の裁量などと言うものは認めようとしない方向に向かっているように感じます
機械相手なら解らなくもないですが
人間相手の所ではそれではだめだろうと思います
ひげも無精ひげは論外ですが
ひげをかっこいいと思う人もいるわけですから
一律に禁止と言うのは
封建時代に戻ったような感じがしました
僕も一度ひげを伸ばそうとした事がありましたが
手入れがめんどくさいので止めました
だからひげを伸ばしている人を見ると感心します
やっとかめ
厳しい校則に反発した世代なので(笑)、こういう話には憤りを覚えます。
ネット世界でもそうですが、苦情をよく言う人はそういう種類の人なんで
必ずしも世論の代弁者じゃないんですよね。
そういう単なる個人の意見に同調した、自治体内部の多分声が大きい人がいて
安易な方向にまとめてしまったということなんでしょうかね。
個人の自由だというものもあるけれど、こういうものは時代や世代や
国によっても違うでしょう。髭に持つイメージも昔と今は違うし
アラブの国でこんなこと言えば、言ったやつがむち打ち刑ですよ(笑)。
それを言えば我が国は、掲げる主義とどこか違うイデオロギーを
皆持っているらしいけど。
まつお
▽kumeさん
ウチのツレアイはワタクシのひげを快く思っておらず
蓄え始めた当初から「剃れ、剃れ」と言います
最近では「剃った方が若返って見えるわよ」と搦め手から攻めてきますが
手入れで面倒くさい思いをしながらも断固ひげを死守しています
というのも、ワタクシはもともとひげが薄いので
一度剃り落としてしまったら、次に伸ばすチャンスが無いだろうと思うのです
今のひげは、たまたま年末年始が9連休だったときに
「無精ひげではなさそうだ」と思えるくらいに伸びたので
そのまま伸ばし始めたのです
サラリーマンにとって、無精ひげ段階をいかに脱するかが
重要なポイントになっているような気がします
まつお
▽やっとかめさん
ひげともみあげの区別もつかない人の苦情に応えることが
市民サービスの向上なのでしょうかねぇ
地方行政は国からの権限委譲でやるべきことが山積みです
むしろ無精ひげを剃る暇が無いくらい働いている職員がいて
それをも褒めてねぎらってあげる市民がいるくらいが
素敵な関係だと思うんですけどねぇ...理想論かしら