阿波の山と川(其の弐)
来た道を戻らず西に山越えをして再び吉野川へ。大歩危です
ここでも遊覧船に乗ろうとしたのですが
チケットを買う前に乗船名簿の記入が必須となります
代表者だけでいいとのことでしたが、氏名、住所、前後の目的地
...記入日の欄に時刻まで書かせるのは、まるで何かの宣誓書みたいですね
チケットを買っていよいよ乗船、ですが窓から船着き場を見たら
小便小僧ほどではないけど、はるか下
これを階段で降りるんじゃワタクシだって膝がおかしくなりそうです
でも、そこはよくしたもので鉄道のスイッチバックよろしく
スロープをかなり先まで下って行って折り返す方式になってました
ツレにとっては大変な距離だったでしょうが仕方ありません
それにしても、いつかの大水の時にはこの高さまで増水したというから
恐ろしい話です
埼玉県の長瀞も、荒川の川面が道路からかなり下にありますが
秩父鉄道・樋口駅前にある小学校の防球ネット
頭上見上げるところに、かつての増水時の水位が記してあります
...張り合ってどうする (^^ゞ
20人ほどが乗れる遊覧船は12月に入ったとあって「こたつ船」仕様
炬燵の中に足を延ばせるのはくつろいでいいのですが
写真を撮るには身体を動かしづらかったですね
ともあれ、川面は穏やかで船が起こす波以外は鏡のよう
さきほど乗船名簿を書くときにチラッと思った
「もしなにかあったら、明日の朝刊には名前が載るな」
ということは思い出しもしませんでした(笑)
しかしまぁ、建物もそうですが道路や鉄道も
基礎の柱を川に向かって長く伸ばし
崖にへばりつくように、あるいは谷間に張り出すように作ってあるのが
下から見上げているとよく判ります
さぞかし建設するのは大変だったでしょう
「あなた、橋が好きねぇ」
ツレがそう声をかけてきました
川沿いを走っていて時おり現れる小さな古い橋がいい雰囲気で
あっ、と思っても気持ちよく走っているとなかなか停まれず
ドライバーなら判るでしょ。自販機やポストなんかで「あるある」
行き過ぎてから「やっぱり停まればよかったなぁ」と口惜しがったのが
思わず声になったのを聞いてしまったのでしょう
なるほど、言われてみれば確かにそうですね
横浜の『鶴見つばさ橋』とか秩父の『秩父公園橋』など大きな斜張橋はもとより
山村の谷に架かる住民しか使わないような、いや、水道管を通すだけの
小さな吊り橋なんかにも風情を感じてしまいます
このブログにも橋の写真をけっこう載せているはずです
そうか、オレは橋マニアなんだ
とはいえこれまで自覚もしていなかったし
個々の橋の構造やスペック、建設の歴史的背景などを調べるわけでもなく
たまたま見かけて「あ、いいなぁ」と思うだけなんです
シャッターチャンスさえ逃してしまう... (^^ゞ
そんな中で、これはちゃんと撮っておこうとビューポイントを探った結果
走っている国道を外れ、一つ上流側の橋の上からシャッターを押すことになりました
いやね、朝、あの赤い橋を渡っている時
下流側にある高速道路の橋と背景の山が朝の日差しを浴びて
とぉ~ってもいい雰囲気だったんですよ
帰りはやっぱりお日様の向きが違うから、あの感じ、出ないですねぇ