大関に惨敗

 


小諸ユースホステルに泊まって
ラニアップ(小室等・こむろゆい)のライブを聴いた翌日
我が家は東御市にある『ふるさとの草笛』を訪ねました
これまでに何度もお蕎麦を食べに来たお店です

実は前週もこの辺りにいたので、息子と二人で寄ろうと思っていたのですが
佐々木さんに誘われて峠の蕎麦屋『雨過山坊』に食べに行ってしまったのですね

さて、『ふるさとの草笛』です
前の週に息子と来ていたら、それぞれ「為右衛門そば・小結」を食べるつもりでした
ですから今回注文するのは初めから小結と決めています。で、ツレアイは...
ここでワタクシがつい余計なことを思いついてしまったのです
  ・『佐久の草笛』で中盛りを食べた経験がある
  ・前にここで「小結」を食べたけど、少々物足りなかった
  ・そのとき、ひとつの「大関」を分け合って食べているカップルがいた
3番目については今回も近くの席でご夫婦らしい二人連れがひとつの丼から食べています
「あ、あれやってみよう」
店員さんに言うと、「2セットですね」...これで蕎麦つゆと小皿が追加になりました
  あとで他のサイトにある写真を見たら、標準でつゆ2本みたいです
  ですから2セットというのは皿が追加になるということのようです
  どうりで割増料金が掛からなかったわけだ


しばらく待って運ばれてきた丼(すり鉢)を見てギョッとしました
小結が可愛く見える...それくらい大関との見た目の差が歴然としているのです
あ、小さい方で普通サイズの丼なんですよ!

その丼の中にお蕎麦がぎっしり詰まっていて、上に具が乗っているわけですが
小結では細かく切り分けられている豚の角煮が、大関ではそのまま3枚
蕎麦と別注で頼むとサクサクして美味しいかき揚げが、一回り大きく
さらに大銀杏を模した、細切りの素麺でしょうかねぇ、天ぷらが一個追加になり
山菜の量も増え、とにもかくにも「小結を大盛にしたもの」を遥かに越えて見えました
  今にして思えば「関脇」が無いことに気づくべきであった
小結では「ぶっかけ」にして丼から食べることができますが
この大関のサイズともなるとちょっと無理のようですし、二人で食べる都合もあります
ちょっと深みのある小皿につゆをあけ、丼から蕎麦を移して食べてゆきますが
ちっとも減る気配がありません
  蕎麦だけで茹で重量2kgあるらしい

卓の向こうでは息子が黙々と小結を食べています
最近は少食になったと思っていたのですが、なかなかの食べっぷりです
で、こちら側の二人はというと、かなり厳しい情勢です
「食べきれないかもしれない」という不安感が頭をよぎり始めました
ツレアイがギブアップし、残りの蕎麦がワタクシの双肩、いや胃袋に掛かってくると
その不安感が現実味を帯びてきました。後頭部から首筋にかけて冷たいものが流れます

「駄目だ、腹も身のうち...ゴメンナサイ!」
丼の底にお蕎麦を残して箸が止まってしまいました
これまで食べた量からすると「あと僅か」に見えますが
それでも都会の小洒落た蕎麦屋の一人前はあるでしょう
食べ残すのは失礼だけど、味も判らず無理やり詰め込むのも失礼だろう
そんな勝手な理屈をつけてワタクシは敗北宣言をしてしまったのでした
レジでお金を払い、「吾唯足知(われただたるをしる)」の暖簾に見送られて
お店を後にしてきたのです


いやぁ、それにしてもペチャクチャ会話を続けながら大関を平らげたご夫婦には参りました
しかも、傍らにビールの中ジョッキまで置いて
あの人たちを見ていたら、二人がかりなら大関は楽勝だと思ったんですけどねぇ
...甘くは無かった

次回はおとなしく小結にしておきます (^^ゞ
 

為右衛門そば(2009.10.26)

小結には快勝(2010.10.1)

そば処・ふるさとの草笛(公式サイト)