道中記・帰路

 


帰り道の備忘録であります
実は今回、鼓土里座以外では一眼レフを使っていないのですね
すべてスマートフォンの内臓カメラ
ドライブ中はホルダーでフロントガラスに固定してカーナビとして使ってますから
それがそのまま車載カメラとして使えたりもするわけです


さて、鼓土里座がある中津川は中山道の宿場町です
もちろん鼓土里座自体は下呂に向かって20kmばかり行った旧・付知町ですが
中津川ということにしないと以下のロジックが成立しないわけで
ワタクシが住む深谷も中山道の宿場町なのです
ならば、昼までに着かなければという制約もない還り道
中山道を辿るドライブをしてみようではないかと思ったのですね
...月曜日で高速道路の割引が無いというのも大きな理由なのですが (^^ゞ

予定より早めに鼓土里座をおいとまして
中津川市街には戻らず坂下に抜けて国道19号へ
南木曽町で馬籠・妻籠方面からやってくる旧道と合流して
いよいよ中山道、木曽路です
そういや、前に来たときは馬籠で五平餅を食べたなぁ


南木曽町にある「黒木五平餅店」のが美味しいと聞いたので立ち寄ってみました
国道から狭い生活道路に入ったところにある、小さなお店
出発が早かったので着いたのが8時半。それでも暖簾がかかっていて営業中
さすがに今日一番の客だったでしょうね。火鉢から出した炭を並べ
丁寧に焼いてくださいました
買い求めた後、大桑村の道の駅まで走って休憩かたがた頂きました。美味~!


「木曾路はすべて山の中である」で始まる小説が「夜明け前」だったりして
木曽路は暗いところだという先入観があったのですが
それほど両側から山が迫る感じでもなく
曇天にもかかわらずけっこう明るいうえ
クルマが少なく気持ちよく走れるので
  トラックやダンプが多いと聞いたことがあった
妙に拍子抜けしてしまったのも事実です
ま、観光シーズンでもないし休日でもないしね


実は今回、助手席にはツレアイが座っておりまして
今を去ること20数年前にこの人と中山道・ 大湫(おおくて)宿から恵那まで歩いたり
木曽路をJR列車で旅したりしたのですが当時の出来事は忘却の彼方
たしか途中下車して往時をほうふつとさせる宿場町を歩いたよなぁ
という思い出があるのかないのか判らないのが情けない (^^ゞ
  駅に福田和子の指名手配のポスターがあったことを覚えている
奈良井宿の道の駅に着いてびっくり...駐車場はあるけどトイレも売店もない
どうやらこの立派な橋の向こうらしいけど、足の具合が悪いツレアイに渡れと言うのは酷
しょうがない、次の道の駅に行こうかと走り出したら
その先にクルマで行けそうな案内板が出ていたのでそこから行ったけど
小さな駐車場とトイレがあるだけでした
道の駅っていうと、ある意味では地域活性化の拠点として
農産物直売所や文化・観光・飲食施設を併設しているところが多いけど
ここは本当に「クルマを停めて一息」だけの場所でした
まぁ数分も歩けば奈良井宿という観光地があるわけで
無料駐車場代わりに便利に使われないよう、わざと素っ気なくしているのかもね


逆に次の道の駅は駐車スペースよりも施設の方が目立つような場所で
当方、出発が早めだった上に予想以上にスイスイ走ってこれたので
昼食に向けて時間調整したかったものですからちょうど良かった(笑)
漆の工芸館にはお手頃価格の品から
ローンを組まねばならないようなものまで展示・販売してあって
長野オリンピックの時のメダルも
工程ごとの現物が展示してありました
(撮影お断りのため、館内写真はありません)
中庭がいい雰囲気で、ベンチで一休み


とまあ時間調整したのには理由があって
お昼はここで食べようと思っていた場所がすぐ目の前に近づいてるのですね
それなのに時間は早いし、お腹はそれほど減ってないのであります
楽しみにしていたのは本山宿の『そばの里』
蕎麦を麺状態、すなわち「そばきり」で食べるようになったのは
この本山の地が始まりと伝えられております
  甲州だという説もあるそうです
せっかく蕎麦どころ木曽をドライブするのなら
そばきり発祥の地で食べてみようではないかと思ったわけです
まぁ、もとよりこの店の先祖が始めたというのではなく
地元のご婦人たちが交代で店に出て打っていらっしゃるようですが
なかなかに美味しかったです


信州では「もり2枚」が標準だそうですが
そんなわけでまだそれほどお腹が減ってなかったので1枚にしておきました


お蕎麦を食べて走り出すと塩尻市街。さすがにクルマも増え、スピードが落ちます
峠を越えて岡谷へ
下り坂の途中に前に一度入った諏訪湖を臨めるラーメン屋があって
ここで蕎麦を控えた分を...と事前に思ってはいたけどパス
国道142号に入って和田峠に向かうのですが
あくまで旧中山道にこだわって和田トンネルを選んだところ
狭くうねうねと続く道がずいぶん長く感じられました
霧の中からいきなり無灯火のトラックが現れたりしてビックリした
そういや、初めて鼓土里座に行った時もここを通ったけど
帰りは息子が「僕が料金払うから新和田トンネル通ろうよ」
...でも、GWの青木峠もそうだったけど
  ワタクシ好きなんです。こういう道を走るのが



和田トンネルは1車線交互通行

峠を越えると勝手知ったる東信エリア
独身時代から子供たちが小さい頃のキャンプまで
ずいぶんこの辺りには来たものです
すっかり帰ってきた気分になってしまいますが、まだ家までは100km超
何はともあれ東信州に来たならツルヤに寄らねば気が済みません


旧道と距離を置いて並行している国道を走っていますが
(中山道にこだわるなら八幡宿からは県道44号線を走らねばなりませんね)
この先も一般道を走り続けると時間がかかってしまうのが判っているので
ここらで高速道路を使うことにします
中部横断道が佐久南ICまでできているので
(佐久北ICまで無料なので、国道18号に行くバイパス代わりになります)
これに乗って佐久小諸JCTで上信越道へ
あとは小諸や嬬恋からのお馴染みの帰り道
往きよりさらに燃費が伸びて19.59km/ℓで走ってこれました